朴の家

「朴（ぼく）」という言葉が持つ「飾らない・自然のまま」というシンプルな美しさを、住まいのコンセプトに込めました。

CONCEPT

   家は「装飾」ではなく、住まい手の暮らしを受け入れられる『器』のようなもの。料理を引き立てる器のように、家が人の暮らしを引き立てる。たとえ質素な器だとしても、機能美に満ちた器には美しさが宿ると考えます。
   そんな器には肌触りが良く馴染みやすい自然素材を用いることで、飾らない美しさが生まれます。革製品が使い込むほど馴染んでいくように、自然素材も時とともに色合いを深め、味わい深い表情へと変化していくでしょう。
   住み続けることで風合いが増し、愛着が生まれる住まい。そして、次の世代へと引き継いでも、新しい暮らしを受け入れられる普遍的な器であるように。そんな思いを込めて「朴の家」を計画しました。

DETAL

素朴な家と、
豊かな暮らし。

昨今の建設資材や光熱費の高騰を受け、「本当の豊かな暮らしとは何か」を問い直しました。その答えは、必ずしも大きな家に住むことではありません。むしろ、コンパクトな住まいでも、上質な空間と快適な温熱環境を創出することで、より豊かな暮らしを実現できると考えます。

構造

木造金物工法／平屋建て

基礎

ベタ基礎

屋根

ガルバリウム鋼板

外壁

板張り（スギ）／そとん壁Ｗ

内装

漆喰／紙クロス／板張り／大谷石／シュタイコベース／無垢床（セン、ナラ）

断熱

基礎（外周）：防蟻特号EPS t100／基礎（土間）：スタイロエースⅡ t50／屋根：木質繊維ブローイングt360／壁：高性能グラスウール t210

冷暖房

エアコン／パネルヒーター（温水）／床暖（温水）

延床面積

71.00㎡（21.43坪）

住宅性能

ＵＡ値：0.26／Ｃ値：0.2／断熱等級７／耐震等級３

自然と
共生する住まい

夏の暑さや冬の寒さを単なる問題に捉えるのではなく、太陽光や通風などの自然エネルギーを活用することで、四季を通じて心地よい住まいを実現できると私たちは考えます。
この住宅は、断熱性（UA値：0.26）と気密性（C値：0.2）を備えた高性能仕様。南面に正対した建物の配置や軒の出による日射調整、室内の空気の流れを考慮した窓の配置など、自然エネルギーを最大限に活かすよう設計しました。