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クライアントから「病院は、治療という不安がある場所であるため、少しでも安心や安らぎのある空間にしたい」という想いから構想が始まりました。診療室は完全な個室とならないように、間仕切り壁は身長程度の高さとし、半オープンな空間として設計。利用者に圧迫感や閉鎖的なイメージを与えないと共に、施設内の音を共有することでスタッフの連携も図れます。さらに、安心して治療を受けられるように、木のぬくもりに包まれるような、落ち着きのある空間を追及しました。室内の木材は「ツガ」と「スギ」を採用し、美しい色合いと木目で柔らかい雰囲気を演出します。また、敷地は北側道路、東西南は隣家に囲まれており、採光の観点での問題があったため、建物の中心である中待合いには地窓とハイサイドライトを設け、安定した採光と、道路からの目隠しを兼ねた空間を創りました。地窓から外の植栽を眺められ、緑による心理的安心感をもたらします。