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外壁の素材

こんにちは。
YSです。

一日の中で、天気の変化が激しい日が増えてきましたね。
風が強い日も多くなって「春へ移行する準備をしてるんだな」と感じます。

本日は、外壁の素材について焦点を当てたいと思います。

外壁を選ぶときに見た目では選べるけど、実際にその素材の特徴についてわからないことが多いと思います。
何が長持ちしてメンテナンスに手間や費用がかからないかとか。
費用面でも、見た目の変化についてもしっかり考えなければ「こんなはずじゃなかった」ということになりかねませんよね。



今回のポイントは、その素材の「厚みと吸水性」にあります。


海外や日本で古い町並み等を見た時に「なんかいいな」と感じたことはないでしょうか。
何十年という時を経て味や深みが出てきた素材というのは何とも言えない雰囲気を醸し出します。

その反面、国内では決して素敵とは言えない経年変化(劣化)をした家々が多く存在します。

・古くなっても良く見える、古くなるほど味が増すもの
・最初が一番綺麗、古くなると汚くみえる

両者は一体何が違うというのか。


当たり前の話ですが、外壁というのは常に外部の環境に晒されています。
太陽の紫外線であったり、風、雨などによってほんの少しずつですが表面から削られていきます。

この時に、表面をコーティングする系の素材はその仕上げ面が削られて裏の素地が露出し、見た目が汚くなってしまう傾向にあります。
また、素材内部は水に弱く、表面のコーティングによって防水をしている為、削られた部分から雨水が浸入してどんどん劣化していきます。



一方、木や石等の無垢な素材は、表面が削れたとしてもどこまでいっても同じ素材であり(金太郎飴のような)、水が浸透しても通気をしっかりとる等、乾きやすい環境であれば長持させることができます。


以下、多く使われている外壁材の特徴をご紹介します。

①窯業系サイディング

上記の通り。
光触媒も10年前後で剝がれてしまいます。
10~15年前後で全体へ塗り直しが必要。
※塗装の種類に注意しないととてもチープな外観に..

②塗り壁

仕上げの方法によって色々な質感を生み出すことができ、キリっとした雰囲気から少し可愛らしい印象にも。
塗り壁の中にも様々な種類があります。
漆喰などの混ぜ物をしていないものや、樹脂素材を混ぜているもの。
それぞれメリットデメリットがありますね。

【混ぜ物なし】
・汚れづらい
・質感が上質
・剝がれやヒビに弱い
・施工難度が高い

【混ぜ物あり】
・弾性が生まれて剝がれやヒビに強い
・比較的安価
・樹脂が汚れを吸着しやすい

10~15年前後で全体へ塗り直しが必要。
塗り厚が厚いものであればもっともちます。

③鋼板系

そのコスパと耐久性からここ十数年でかなり増えました。
色も形状も様々なバリエーションがあり、鋼板という硬いイメージからは考えられないような色々なイメージを作り出せます。
・軽量で家への負担が少ない
・高耐久
・掃除がしやすい
・総体的にコスパがいい
・傷に弱い
・塩害に弱い
・断熱、通気性に弱い→現在では外壁に求められる性能ではないのでデメリットにはなりません

10~15年前後で全体へ塗り直しが必要。
※塗装の種類に注意しないととてもチープな外観に..
張替えは錆に対するメンテナンスをしていれば40年~。

④板張り

晴れの日と雨の日で表情を変えたり、経年変化が楽しめる素材ですね。
「水に弱い、腐る、白アリに食われる、防火性能が悪い」等の悪い印象を持たれることが多いですがそんなことはありません(次回にお話し致します)
・安価(樹種による)
・高耐久
・上質な質感
・無塗装の場合は基本的にメンテナンスフリー

経年変化がお好きであれば、無塗装。
経年変化がお嫌いであれば、塗装。

塗装をしないと長持ちしないと思われがちですが、それもそんなことはありません。
「外壁としての寿命」と「見た目としての寿命」を分けて考えなければなりませんが

・外壁としての寿命を考えた場合
塗装による寿命の違いは状況にもよりますが小程度。

・見た目としての寿命を考えた場合
先の話にあったように、表面の塗装が少しずつ剥げてくるために数年間に一度塗り直す必要がでてきます。(耐久性に問題はありません)
ただ、塗装した板というのも高級感が出たり、雰囲気が変わって大変良いものです。




10年毎にかかるメンテナンス費用等を加味すると、最初に高価で高耐久の物を選択した方が安かったりもします。
建てた瞬間が一番良い状態にならないように、未来の事も混ぜて計画することが大切ですね。


それでは。




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