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照明計画その2

ご無沙汰しております。
設計のYSです。

前回の記事では、現代の明るすぎる光環境を見直し、あえて「暗がり」を作ることで生まれる安らぎについてお話ししました。

今回はその実践編として、「用途に合わせた色温度の使い分け」や「器具の高さと照らす対象」に注目しながら、各室の具体的な照明計画について紐解いていきましょう。

はじめに

人間はサーカディアンリズムという体内時計によって起床から就寝までを無意識に脳がコントロールしています。

朝日の青白い光から、昼の真っ白い光、そして夕日のオレンジの光を浴びて、徐々に活動のスイッチをオフにしています。

ですので、オフィスや学校のような活動する場所では真っ白い光で集中力を保ち、活動を終えたお家ではオレンジの光で安らぎや睡眠を促すということを意識するのがとても重要です。

1. ダイニング

主役は料理と人の団らんです。
部屋全体を明るくしてしまうとどこに集中したらいいのかわからなくなり、落ち着かない空間になってしまいます。

ペンダントライトを吊るす場合、テーブル面から「60cm〜70cm」程度と、少し低めに設定するのがおすすめです。あえて光源を低くすることで、視線が自然とテーブルの上の料理や、向かい合う人の手元に集まります。部屋全体を照らすのではなく、「テーブルという舞台」をぽっと浮かび上がらせるイメージです。

座った時に光源が見えないのと、人間も美しく見せてくれます。
雰囲気の良いバーでは意識されていますよね。

灯りの色は電球色(2700K程度)にすると料理を美味しく見せてくれて、リラックス効果もあり、一日の終わりの夕食にぴったりです。

2. 台所

作業性と雰囲気を両立させる「手元の光」
キッチンは包丁を使ったり、火加減を見たりする「作業場」としての側面を持ちます。

色温度:温白色(3500K)〜 電球色(3000K)
食材の新鮮さや火の通り具合をしっかり確認するためには、ダイニングよりも少しすっきりとした「温白色」が作業しやすくおすすめです。ただ、オープンキッチンの場合はLDK全体の雰囲気を壊さないよう、少し落ち着いた「電球色」を選び、明るさで作業性を確保する方法もあります。

3. 居間

一日の疲れを解きほぐす「一室多灯」
リビングは、家族がそれぞれ好きな時間を過ごす多目的空間です。こここそ、前回のテーマである「美しい暗がり」が活きる場所です。

色温度:電球色(2700K以下)
夜、心身をリラックスモードに切り替えるために、夕日のような温かい光を選びます。

天井のシーリングライトを無くし、個々の居場所にスタンドライトやテーブルライトを置いて居場所をつくる。
ポイントは立った目線(1.5m程度)から下に灯りが点在すること。
個々の灯りは人と人との適度な距離感を生み、「ここに居て良いんだ」という安心と安らぎをもたらします。

4. 寝室

睡眠の質を高める「目に入らない光」
寝室は、一日のリセットと明日のエネルギーを蓄える場所。何よりも「眩しさを感じさせないこと」が最優先です。

色温度:電球色(2700K〜2200Kの深い電球色)
ロウソクの炎に近い、極めて赤みの強い光が、睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を促してくれます。

ベッドに寝転んだときに光源が見えないように、なるべく天井のダウンライトは避けた方がいいでしょう。
間接照明や、電球にカバーがついているタイプの壁や床などを照らす照明がおすすめです。

おわりに

ここまで、それぞれの部屋の照明計画についてお話ししてきましたが、文字や写真だけではお伝えしきれないのが「光の心地よさ」です。

朴の家では、今回ご紹介した「用途に合わせた色温度の使い分け」や「落ち着いた空間をつくる低重心の照明計画」を、実際の住まいとしてリアルに体感していただけるよう設計しています。

ぜひ、現地でこの「豊かな光環境」に包まれてみてください。皆さまに体感していただける日を、とても楽しみにしています。

それでは、また次回のブログでお会いしましょう。

 私たちrustic+factory(ラスティック プラス ファクトリー)は、共栄ハウジング株式会社が運営する設計ブランドです。設計から施工管理まで、すべての工程を一貫して行うことで、お客様の住まいを一つひとつ丁寧につくり上げます。
 〝自然素材〟や〝温熱環境〟にこだわったラスティックの家づくり。夏も冬も快適に、日々の暮らしに「学び」や「楽しみ」がある住まいを・・・という思いで私たちは建築に取り組んでいます。

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